4/23/2026

今回のField Noteでは、没入型の体験ができるエキシビション「reSOUND New York」に行ってきました!

2025年10月にオープンした今注目の没入型空間を体験してきました。


まず、reSOUND New Yorkはロックフェラーセンター地下のHEROで開催されているエキシビションです。光、音、触覚、そして空間演出を組み合わせて構成されており、

鑑賞するというより、”体験する”展示といった印象でした。


reSOUNDは、ソウル発のメディアアートスタジオd’strictによってディレクションされています。近年では、WAVE(江南の巨大波)やWaterfallで有名な没入型アートのトップランナー的存在として、世界で活躍している会社です。

もともとreSOUNDは2024年にソウルで初開催され、2025年にグローバルツアーとしてNYで展開されています。


展示は以下の各ステージで構成されており、単なる映像展示ではなく、空間そのものが作品になっているのがポイントです。

  • OCEAN

  • TRANSITO

  • BOUNDLESS

  • ECHO

  • FLOW


では各ステージ空間の中を少し紹介します!


ロックフェラーセンター下のHEROで開催中



OCEAN

中に入ると、壁全面にパノラマ映像が広がっていました。暗い波と音が空間を包み込み、これから始まる体験の導入として印象的なステージです。なお、この空間はどなたでも入場可能とのことでした。






TRANSITO

光による演出で、無数の光の柱が変化しながら空間を形成していました。繊細な音とともに、どこまでも続いていくような感覚になるのも面白いポイント。


BOUNDLESS

ここでは音を身体で体感できる空間が広がっていました。一面に毛のような素材で覆われた壁は、触れると音が出る仕組みになっていて、触れる場所によって音が変化します。複数人で触れると、まるで楽器のように音を奏でているような体験が楽しめました。



さらに進むと、ベンチと天井から吊るされたヘッドフォンが設置されており、それを装着して座ると。。。なんとヘッドフォンから流れる音が椅子から振動として伝わってくる!まるで音を”身体で感じている”ような不思議な感覚でした。





さらに奥には、鏡に囲まれた空間が広がっており、苔のような柔らかいフォルムのオブジェが展示されていました。どこまでも続いていくようなその空間の中で、苔の柔らかさとともに、自分と空間の境界が少しずつ溶けていくような感覚になりました。


触って体感


ECHO

この空間では、ブラックホールのデータを音に変換したサウンドが8方向から流れる構成になっていて、光と音に包まれるような体験ができました。MITの天体物理学者とのコラボで製作されていて、エネルギーの動きや、空間や時間がゆがむ感覚を体感できるのが印象的でした。これは実際に訪れて体感していただきたい空間です!


次の空間へ進む途中には、ラウンジスペースが設けられていました。ここでは、韓国のアーティストの作品やブルックリンを拠点とするアーティストの家具が並び、ローカルと韓国の要素がミックスされた空間が広がっていました。

バーカウンターやフォトブースが設置されており、イベント開催時にはドリンクが提供される場所として使われるようです。





FLOW

正面の壁と天井にLED映像が広がる空間で、床にはクッションが設置されており、寝転びながら自由に映像を楽しむことができます。

映像は美術史の要素を身体表現として再解釈しており、ダンスやリズム、音とともに空間が変化していきます。立体的な音響とLEDの空間演出によって、まさに没入感を味わえるステージでした!







私が印象に残ったのは、FLOWです。まさに”没入型”という言葉がぴったりで、作品の中に自分が入り込んだような感覚を強く感じました。

reSOUNDは、ただ見るだけの展示ではなく、自分自身が空間の一部になるような体験ができる場所でした。ニューヨークの中心にいながら、少し現実から離れた感覚を味わえるのも魅力的です。

現時点で、2026年10月31日までの開催が予定されています。気になる方は、ぜひこの没入感を体験しに行ってみてください!


次回もお楽しみに!




3/31/2026

Field Note #5 : NYC Affordable Art Fair 2026


今回のField Noteでは、NYCのチェルシー地区で開催された「Affordable Art Fair NYC Spring 2026」に行ってきました。今回は、ファッションのフィールドで働く私たちの視点から、このエネルギッシュなイベントの様子をレポートします。

 


今回の会場は、ウエストチェルシーの象徴的な建築物スタレット・リーハイ・ビルディング(Starrett-Lehigh Building)。実はここ、Ralph LaurenTommy Hilfigerといった世界的ブランドが過去にヘッドクォーターを置いていた建物で、ニューヨーク・ファッション・ウィーク(NYFW)の公式会場にもなる、NYファッションにおける重要ポイントなんです。巨大な貨物エレベーターがそのままオフィスやスタジオに繋がるこのビルは、かつての物流拠点としての無骨さと、現代の洗練されたクリエイティビティが同居するユニークな空間。そんな場所で、100ドルから12,000ドルという「手の届く」価格のアートが数千点も並ぶのが今回のイベント。アートをより身近に、そして民主的に楽しもうというNYCらしい自由な空気感に包まれていました。

(Image borrowed from Wikipedia)

 

会場を歩いていて特に足を止めたのが、Fremin Galleryのブースです。Fremin Gallery は、2007年にEmmanuel Fremin(エマニュエル・フレミン)によって創設されたNYのギャラリー。創設者のエマニュエルはもともと世界的に活躍したトップモデルという異色の経歴で、モデル時代に培った鋭い視覚的感性を活かし、現在では世界中の新進気鋭から中堅のアーティストを代表するギャラリーへと成長しています。

 

このギャラリーの作品の中でも、ベルギー出身のアーティスト、Didier Engels(ディディエ・エンゲルス)による「Ruby Pulse」が、特に私たちの興味を惹きました。この作品は、世界中の港で見かける巨大な輸送コンテナを撮影し、それらをコラージュして構成されたもの。整然と積み上げられたコンテナの色彩と幾何学的なパターンが、まるで脈動(Pulse)するかのようなリズムを生み出しています。物流用コンテナという極めて無機質な対象を、美しく、グラフィカルなアートへと昇華させる視点には驚かされました。特に日々ロジスティクスに携わる私たちにとって、この作品が切り取った物流の美は、日々の仕事をより魅力的にするような、そんなパワーを感じました。



 

ポップで遊び心溢れる作品で注目を集めていたのが、Dan Life(ダン・ライフ)。彼の「Crystals and clay on existing magazine cover」シリーズは、まさに今の時代を象徴するようなアイコン的な魅力がありました。既存のファッション誌やカルチャー誌の表紙をベースに、シンプソンズや草間弥生、オードリーヘップバーンなどの様々なカルチャーを代表するイメージがクリスタルや粘土を用いて立体的にデコレーションされた作品は、ラグジュアリーとストリート、ポップカルチャー、そしてノスタルジーが絶妙にミックスされています。雑誌という平面のメディアを、「一点物の宝物」へと変貌させるアイデアが光ります。


 

現在のNYCのシーンでは、アートとファッションがますます密接に隣り合っています。単に「飾るもの」ではなく、ライフスタイルや自己表現の一部として捉えられてきているアート。ファッションでも同じことが言え、特に、Didier Engelsの作品に見られるような「インダストリアルな美」や、Dan Lifeの作品に見られる「ポップな装飾性」は、ファッションデザインにおいても重要なキーワードです。機能性と装飾性、日常と非日常、そしてアートとファッション。これらの一見して相反する要素が交差するイベント「Affordable Art Fair」は、アート初心者からコレクターまで、誰もが自分の「好き」を直感で見つけられる素晴らしい場所でした。私たちも、ここで得た色彩感覚や自由な発想を活かしていきたいと思います。


  

 

Affordable Art Fairは全米各地のほか、イギリス、ベルギー、シドニー、香港など、様々な国と地域で開催しています。

皆さんも次の機会に、ぜひ自分だけのAffordableなアートを探しに足を運んでみてください!




2/20/2026

 Field Note #4 Private Showroom MAN/WOMAN & Shoppe Object


今回のField Noteでは、ニューヨークで開催された MAN/WOMAN ShowとShoppe Object に行ってきました!


ファッションやライフスタイルに関わる仕事をしていると、NYFW期間中はランウェイだけではなく、展示会も大切なインプットの場になります。


今回は、それぞれ異なる特徴を持つ2つのショールームを訪問したので、その雰囲気や印象をレポートします。


MAN/WOMAN Show


まず訪れたのは、メンズ・ウィメンズのセレクトショップ向けにキュレーションされたブランドが集まるMAN/WOMAN Show。



いわゆる大量のブースが並ぶトレードショーとは異なり、ブランドごとの明確な仕切りはなく、まるでセレクトショップのような空間づくりが印象的でした。

会場全体はとても洗練されていて、ブランドごとの世界観を自然に感じられるレイアウト。

見せ方にこだわっていることが伝わってきました。


出展ブランドは、アメリカをはじめヨーロッパ系のインディペンデントブランドが多く、素材やシルエット、ストーリー性を重視したコレクションが中心。


実際にデザイナーやブランド担当者と直接話す機会もあり、どのような背景でコレクションが作られているのかを聞けるのは展示会ならではの魅力ですよね!



会場に入ってみるとこんな感じ。







特に私が気になったブランドは、ノルウェ発のブランドLividです。このブランドは、シンプルで、クリーンなデニムやウェアを展開するブランドで、素材選びやカッティングへのこだわりが強く感じられました。

カラーものが多いわけではないけれど、控えめだけど質の高さが伝わるブランドという印象でした。



Shoppe Object


次に訪れたのはライフスタイル・ギフト・ホームグッズを中心とした展示会Shoppe Object。


MAN/WOMAN Showとは雰囲気ががらりと変わり、2フロアにわたる広い展示スペースで開催されており、会場に入った瞬間からカラフルで温かい空気が広がっていました。

雑貨やインテリア小物、テーブルウェア、ステーショナリーなど、日常に彩りと楽しさをプラスしてくれるアイテムが多く並んでいました。


イーストリバー沿いのPier 36で開催され、広々としたスペースで日のあたりを感じながら、見て回りました。この週は極寒で、イーストリバーが凍っているのを会場から見渡すことができました。


展示ブースはこんな感じ。





色鮮やかなアイテムが並び、ブランドらしさが存分に表現されていました。

Showcase JAPANのエリアでは、日本の職人技やライフスタイルプロダクトを展開していました。





大規模ブランドというよりも小規模で個性のあるブランドが多く、バイヤー視点でも発見が多い展示会。

ライフスタイル提案を意識したプロダクトが多く、ファッションとはまた違ったマーケットの面白さを感じることができました。


特に印象に残ったのは、日本のステーショナリーブランドHIGHTIDE(ハイタイド)。シンプルで、くすっと笑ってしまうようなアイデアの詰まったデザイン性のあるプロダクトが並び、日本ならではの細やかさや実用性を感じました。



ランウェイとは違い、実際にプロダクトに触れたり、ブランドのストーリーを直接聞ける展示会は、自分の視野を広げてくれる大切なインプットの場だと改めて感じました。

ニューヨークに住んでいるからこそ、こうした展示会に参加できるのはとても貴重な経験だなと思います。


来月のField Noteもお楽しみに!


1/25/2026

アパレル専門商社、absolute te-ma & coがビジネス拡大の為、更に人材を募集します


業種   商社・貿易

職種 
貿易業務(主に日本への輸出)
社名 
absolute te-ma & company
必要な語学力 
高度に仕事で使える
雇用形態 
フルタイム
ビザ 
学生可
担当者 
Tatsuya Takaku
電話番号 
tatst@absolutete-ma.com
メールアドレス 


業務内容

貿易/ロジスティクスオペレーション

・オーダー・スケジュール管理
・貨物の出荷手配、インボイス等貿易書類の作成等

グローバルブランドにおける日米のビジネス間のサポート

・ブランドマーケティングに関するコミュニケーションサポート
・デザイン/仕様/コンセプトの共有、オーダー発注、サンプル手配などのバイイング関連
・弊社は、以下ブランドのexclusive business agentとして、米国より日本展開に於けるビジネスサポート 
 をしています
 (取り扱いブランド例:Aimé Leon Dore, KITH, Madhappy, NOAH等)


応募条件
・英語:ビジネスレベル + 日本語:ネイティブレベル
・Microsoft Office
・米国で就労可能なビザステータス
 ※但し3ヶ月間の試用期間後、会社の必要に合わせて就労ビザサポートの検討は可能
・F-1ビザを取得し、大学・大学院に在籍している留学生(OPT制度対象者)


レジメは、emailにてお送りください

www.absolutete-ma.com で会社内容をご覧ください



1/06/2026

Field Note #3 The Tenement Museum

 今回のField Noteでは、Tenement Museumに行ってきました!

まずは、Tenement Museumがどんな博物館なのかご紹介します。

Tenement Museumは、New YorkのLower East Sideにある移民たちの住居跡をそのまま活用した博物館です。

一般的な博物館のように展示室に作品が並んでいるのではなく、実際に移民たちが暮らしていた家の中を訪れるツアースタイルなのが大きな特徴。

1860年代から1980年代にかけてニューヨークで暮らしていた、さまざまな背景を持つ家族の部屋が残されており、ガイドさんが当時の歴史や時代背景を交えながら案内してくれます。


今回は、11ある部屋の中でも最も古い、ドイツ人家族・シュナイダー家のツアーに参加しました!

シュナイダー家は夫妻で暮らしており、1864年から1886年まで97 Orchard Streetで「シュナイダーズ・ラガービア・サルーン」を経営していました。いわばビール酒場ですね。

ただ、ここは単なる酒場ではなく、情報交換や仕事探し、コミュニティ形成の場としても機能しており、社交クラブでありながら労働者のセーフスペースでもあったそうです。


中に入るとこんな雰囲気。



実際に使われていたビール容器やグラス(模型)が置かれています。

中でも印象的だったのが、このビール容器は本物だということ。これにビールを入れ、近隣住民が買いに来ていたそうです。

当時は水の衛生状態が良くなかったため、品質の良いドイツビールが好まれ、子ども向けにはアルコール度数の低いビールも提供されていたとか。水事情の厳しさが想像できますね…。

このサルーンは地下に位置しているため、全体的に暗く、ひんやりとした空気が漂っていました。

夏の暑い時期、労働者たちにとってはまさに安らぎの場所だったことが伝わってきます。


さらに暗い理由として、警察の目を避けるためという背景もありました。

ニューヨークには「Blue Laws(日曜禁酒法)」があり、その法律をかいくぐるために、あえて外から中が見えないよう暗くしていたそうです。窓はあるものの、外からは見えない工夫がされていたとか。

食事はキャロライン夫人が作った料理が振る舞われ、住民たちの憩いの場になっていたことも伺えます。

サルーンの奥にはダイニング、キッチン、寝室があり、生活空間と仕事場が一体となった暮らしから、彼らがどのように日々を生き抜いていたのかを知ることができました。

私自身は、ニューヨークに住んでいる感覚だと「思ったより狭くないかも?」と感じましたが、ツアーに参加していた他州からの観光客の方は「とても狭くて大変そう」と話していて、感じ方の違いも面白かったです。




寝室の奥はバックヤードにつながっており、この建物に住むすべての住民が使っていたトイレがありました。

トイレに近いという理由で地下の部屋は人気だったそうで、今とは真逆の価値観にびっくり。


さらに左奥には展示スペースがあり、かつてはオークション会場として使われていたとのこと。

ここではLower East Sideの歴史を、実際に使われていたカクテルシェイカーやマイク、財布などを通して体感できます。




Orchard Streetから2ブロック東へ進むとEssex Streetがあり、19世紀にはEssex Street Marketが存在していました。

驚くことに、現在も「Essex Market」という名前の商業施設が残っており、当時の歴史が今へとつながっていることを実感できます。


ミュージアムの1階には、お土産やニューヨークにまつわる本が並んでいて、ちょっと変わったニューヨークのお土産としてもおすすめ。



ニューヨークにはたくさんの博物館がありますが、歴史やLower East Sideが好きな方には特におすすめの場所です。気になる方はぜひ訪れてみてください!

来月のField Noteもお楽しみに!