今回のField Noteでは、Boweryで開催されていた「Audible Story House」に行ってきました!
“本のない本屋”というコンセプトで構成されたこの空間は、従来の書店のように本が並ぶのではなく、「音」を通してストーリーと出会うための場所としてデザインされていました。
入ってまず印象的だったのは、落ち着きのある空間でした。
心地よいソファや植物が効果的に配置されており、視覚的にもリラックスできる空間がつくられていて、単なる展示空間というよりも、長く滞在できるラウンジのような印象を受けました。
その中で、体験の中心となっていたのが“音”へのアクセス方法でした。
本の代わりに並んでいるのは、表紙ビジュアルが透明なブロックに貼られたオブジェで、それを専用の機械の上に置くと音声コンテンツが再生される仕組みになっています。
非常にシンプルな仕組みでありながら、テクノロジーが自然に体験の中に溶け込んでいて、「操作している」という感覚よりも、「物語に触れている」という感覚に近い設計が印象的でした。
また、リスニング体験の形式も一つではなく、複数ありました。
ヘッドホンを使って集中して聴くスペースもあれば、ボックス型のリスニングブースでは、上部のスピーカーから音声が流れ始め、まるでその場に人が存在して実際に語りかけているような没入感が生まれていました。
音が前方からだけでなく、空間全体から立ち上がるように感じられることで、単なる“再生された音”ではなく、“そこにある会話”として体験されるのが新鮮でした。
さらに、音響面ではDolby Atmosのような立体音響や、SONYのスピーカー・ヘッドホンといった高品質なオーディオデバイスが活用されており、「音で聞くこと」そのものに対して強いこだわりが感じられました。
また、空間全体にはラウンジエリアも設けられており、バーカウンターをイメージとして作られた場所やカフェがあり、訪れた人が滞在しながら音や会話を楽しめる構成になっていました。
特に、バーカウンターではお酒のボトルの代わりに壁に透明ブロックのオブジェが並んでいて、バーテンダーとライブラリアンを掛け合わせたようなコンセプトのスタッフが常駐していました。
その方が、バーカウンターに訪れた人に合わせて本を選んでくれるというサービスも行われており、その発想自体がこの空間らしさを象徴しているように感じました。
ニューヨークのカルチャーらしいオープンな空気感と、Audibleの知的な世界観が自然に共存している点も特徴的でした。
“読む”という行為を「音へと再構築する」ことで、情報の受け取り方そのものを再定義している空間だったように感じます。
日常の中であえて音だけに集中する時間をつくることの豊かさを、改めて体験できる場所でした。
次回のField Noteもお楽しみに!
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